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月と蟹 [小説]

鎌倉市に近い海辺の町。
小学校高学年の慎一は父親が癌で亡くなり、
船の事故で片足を失った祖父の家に母親と住んでいる。
同級生の春也は関西から引っ越してきたが、家では虐待にあっている。
学校に居場所のない2人は一緒に遊んでいるうちに
秘密の場所でヤドカリを神様として祀り、願い事をお祈りするのだった。

行き場のない子供たちの心情が細かく描写されている。
自らの世界の中で思いつめ、煮詰まっていく感覚に切ない気持ちを抱くこともあるだろう。
ヤドカリを火であぶったり、
蠢いたりする様子が綿密に書かれており、少し気持ちが悪い。
純文学的な雰囲気を醸し出そうとしている表現は好き嫌いが分かれるかもしれない。


月と蟹

月と蟹

  • 作者: 道尾 秀介
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/09/14
  • メディア: 単行本



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コメント 2

藍色

こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
by 藍色 (2012-08-17 18:21) 

kenken

こんばんは。
コメントありがとうございます。
トラックバック送信しました。
よろしくお願いします。


by kenken (2012-08-18 01:30) 

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