A3 [ノンフィクション]
現在の日本は体感治安悪化、厳罰化、単純な2項対立と右傾化、
仮想敵を求めるような社会になってきた。
そのきっかけとなったのはオウム真理教事件である。
事件について極悪非道、冷徹、暴虐といったイメージが
報道によって形成されたが、死刑囚たちを取材してみると、
彼らは心優しく普通と呼ばれるような人たちだった。
極悪人だけが犯罪者になるわけではない。
しかしメディアは視聴率を取るために事実を捻じ曲げる傾向があり、
大衆は扇情的なものに弱いのだ。
この本ではオウム信者や麻原彰晃の子どもたちだけでなく、
故郷の人々や刑事、記者などにも取材して、
事件の真相に迫ろうとしている。
ただ肝心の麻原彰晃は極度に心神衰弱しているので、
(精神鑑定を認めるか否かのやり取りも詳しく取材されており興味深い)
核心は推測でしかわからない。
そして著者自身、既に社会がオウム事件について無関心になっていることに気付いている。
それでも取材、執筆を重ねなければ気が済まない何かがあるのだろう。
仮想敵を求めるような社会になってきた。
そのきっかけとなったのはオウム真理教事件である。
事件について極悪非道、冷徹、暴虐といったイメージが
報道によって形成されたが、死刑囚たちを取材してみると、
彼らは心優しく普通と呼ばれるような人たちだった。
極悪人だけが犯罪者になるわけではない。
しかしメディアは視聴率を取るために事実を捻じ曲げる傾向があり、
大衆は扇情的なものに弱いのだ。
この本ではオウム信者や麻原彰晃の子どもたちだけでなく、
故郷の人々や刑事、記者などにも取材して、
事件の真相に迫ろうとしている。
ただ肝心の麻原彰晃は極度に心神衰弱しているので、
(精神鑑定を認めるか否かのやり取りも詳しく取材されており興味深い)
核心は推測でしかわからない。
そして著者自身、既に社会がオウム事件について無関心になっていることに気付いている。
それでも取材、執筆を重ねなければ気が済まない何かがあるのだろう。
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