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文學ト云フ事 [その他]

浪人時代、近代日本文学を読むことが多かった。
当時フジテレビ系で『文學ト云フ事』という深夜番組があり、
文学作品を映画の予告編のように編集して放送していたのだ。
予告編を見てから読んでみようというコンセプトだったが、
私は本を読んでから予告編を見ていた。
予習タイプだ。
次の作品がたとえ気に入りそうにないものでも取りあえず読んだ。
そして、その作家が気に入ると別の作品にも手を出した。
谷崎潤一郎、川端康成、夏目漱石、等々は結構、読んだかもしれない。

予備校のある四条大宮から阪急に乗り、
そのまま梅田へ行って、また京都方面の電車に乗って、
といった風に、車両を書斎代わりに使っていた。
浪人中、時間だけは有り余るほどあったのだ。

しかし、あれだけ読んだ文学作品も今はうろ覚えだ。
時々、文学作品を上手に要約したり、名場面を諳んじる人がいるが、
私は、そういう優等生で教科書的な読み方をしていなかったのだろう。
もっと衝動的で若さゆえの切羽詰った気持ちがあったのかもしれない。
たとえ記憶が薄れても、あの頃、大量に読んだ作品たちが
私の一部を形作る何か大切なものになっていると思いたいものだ。

参考動画



http://www.youtube.com/watch?v=ethNyz_aCFk

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