10万個の子宮:あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか [ノンフィクション]
2013年4月に定期接種となった子宮頸がんワクチンだが、
副反応の報道が過熱すると、積極的接種勧奨の停止となってしまう。
その後、副反応の原因がワクチンとは科学的に証明されなかったが…
偏ったメディアの報道や大学病院でのデータ捏造について
切り込んでおり、読み応えがあった。
著者は捏造と記述したことに関して、
名誉毀損で訴えられたが、その怒りが文面から伝わってきた。
「子宮頸がん」という「罹患する対象が限られた疾患」の予防なので、
リスクが強調されてしまうのかもしれない。
少女たちが悲劇に遭遇するという話もマスメディア好みだ。
終章における患者との対話でみられた、
家庭での問題、病院での扱い、被害者の会内部のややこしさを目にすると
胸が詰まる思いになるだろう。
しかし、副反応か否かは判断が難しく、結論は出にくい問題だといえる。
副反応の発生率とがん予防の有益性を十分に議論、熟考して、
今後のワクチン施策を考えていく必要があるのだろう。
副反応の報道が過熱すると、積極的接種勧奨の停止となってしまう。
その後、副反応の原因がワクチンとは科学的に証明されなかったが…
偏ったメディアの報道や大学病院でのデータ捏造について
切り込んでおり、読み応えがあった。
著者は捏造と記述したことに関して、
名誉毀損で訴えられたが、その怒りが文面から伝わってきた。
「子宮頸がん」という「罹患する対象が限られた疾患」の予防なので、
リスクが強調されてしまうのかもしれない。
少女たちが悲劇に遭遇するという話もマスメディア好みだ。
終章における患者との対話でみられた、
家庭での問題、病院での扱い、被害者の会内部のややこしさを目にすると
胸が詰まる思いになるだろう。
しかし、副反応か否かは判断が難しく、結論は出にくい問題だといえる。
副反応の発生率とがん予防の有益性を十分に議論、熟考して、
今後のワクチン施策を考えていく必要があるのだろう。
10万個の子宮:あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか
- 作者: 村中 璃子
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2018/02/09
- メディア: 単行本