前田日明が語るUWF全史 上 [その他]
『1984年のUWF』はプロレス関係の書籍としてはかなり話題となった。
人気雑誌『Number』に連載されていたこともあり、
プロレスファン、マニア以外の人たちも読む機会が多かったからだろう。
しかし、その内容はノンフィクションとしては疑問符がつく部分が目についた。
バイアスのかかった記述で構成されており、
自分の論調にとって都合の良い発言を集めたところがあるのだ。
上巻では1984年4月11日から1987年6月23日までの出来事を
前田日明と塩澤幸登、プロレスファンのI氏が検証している。
前田日明が語っていることは過去の発言からの繰り返しが多く、
あまり新味はなかった。
週刊誌や専門誌の過去記事、インタビューは興味深い。
I氏の指摘は長年のプロレスマニアならではだろう。
塩澤氏の文章はプロレスファンに嫌われているが、
そこまで悪くはないと思う。
残念ながら『Number』の読者が、
この本を手に取る可能性は低いだろう。
『Number』にとってプロレスや格闘技は「流行ったら掲載される」ものだから、
あまり内容に深さを求めていないと思われる。
故に『Number』が過去に「UWFが真剣勝負」であるかのように特集したら、
読者はそれを信じるであろうし、
「UWFが実はプロレスだった」(プロレスファンには周知の事実なのだが)
といったノンフィクションを連載すれば、
これまた「そうだったのか」と流行の論調に乗ってしまうのだろう。
それが世間一般のプロレスや格闘技に対する姿勢といえばそれまでなのだが。
あの頃、プロレス界がどんな感じでUWFで何があったのかを
知りたい人、思い出したい人にとっては
この本は有益なのではないかと思った。
人気雑誌『Number』に連載されていたこともあり、
プロレスファン、マニア以外の人たちも読む機会が多かったからだろう。
しかし、その内容はノンフィクションとしては疑問符がつく部分が目についた。
バイアスのかかった記述で構成されており、
自分の論調にとって都合の良い発言を集めたところがあるのだ。
上巻では1984年4月11日から1987年6月23日までの出来事を
前田日明と塩澤幸登、プロレスファンのI氏が検証している。
前田日明が語っていることは過去の発言からの繰り返しが多く、
あまり新味はなかった。
週刊誌や専門誌の過去記事、インタビューは興味深い。
I氏の指摘は長年のプロレスマニアならではだろう。
塩澤氏の文章はプロレスファンに嫌われているが、
そこまで悪くはないと思う。
残念ながら『Number』の読者が、
この本を手に取る可能性は低いだろう。
『Number』にとってプロレスや格闘技は「流行ったら掲載される」ものだから、
あまり内容に深さを求めていないと思われる。
故に『Number』が過去に「UWFが真剣勝負」であるかのように特集したら、
読者はそれを信じるであろうし、
「UWFが実はプロレスだった」(プロレスファンには周知の事実なのだが)
といったノンフィクションを連載すれば、
これまた「そうだったのか」と流行の論調に乗ってしまうのだろう。
それが世間一般のプロレスや格闘技に対する姿勢といえばそれまでなのだが。
あの頃、プロレス界がどんな感じでUWFで何があったのかを
知りたい人、思い出したい人にとっては
この本は有益なのではないかと思った。